矯正しかという傷害行為について(注意点) ある家族の方の話。 比較的裕福で武蔵小杉近辺でビジネスホテルを経営し、それなりに裕福で娘さんたち(50歳代)の方が来て歯科治療をしています。九州地方である福岡や熊本などではまだ珍しかった歯科矯正治療、私の近辺でも治療を受けていた同級生は皆無、一人だけしていた女の子は東京から引っ越してきた方だけという記憶があります。 今では日本全国で歯科矯正は珍しくもない時代になっています。 そして小さい時から歯科矯正治療を受けていたその50歳台の女性たちは、虫歯から神経を抜き、やがて崩壊し、歯科インプラントをすることになり,それがだめになり今はやりのミラクルデンチャーというフニャフニャした柔らかい,見た目にはよいが全然食べられない入れ歯を入れていました。 ついでにお母さま(70歳台の方)もいらして一年かけて(途中休みもあったせいか)義歯(入れ歯)をいれてよく食べられるとお話しされています。以前はミラクルデンチャーというやはり噛めないフニャフニャの入れ歯を入れていてひっかけているセラミック冠が破折を起こしていました。 やっと入れた入れ歯ですが、ブラッシングによる汚れのコントロール(プラークコントロールといいます。)が悪くなっていましたので、またブラシによる清掃法を指導している状態です。 殆どすべての歯は、神経を抜きセラミック冠が入っています。これはほとんど健康な部分はないので虫歯になりやすいし、破折を起こしやすいのです。 虫歯の治療もいたしかたないですが、まずはブラシによる清掃法をできなければ何をやっても無駄ですし、神経を抜いて痛みをとっても治癒にはならず、治療の成功率もかなり低いです。そして破折しやすいという最大の問題を抱えることになります。(保険の値段も極めて安いと私は考えています。) 歯科の治療は元の健康な状態には戻らない訳ですから、何かを入れる前にブラシによる掃除の仕方を徹底的にマスターさせておかないと危険です。 歯科は殆ど障害行為ばかりですから、よくよくブラシによる清掃法を習得しなければすべて崩壊するのです。 話は、元の娘さんの話にもどりますがお口の中は白いセラミックばかり。虫歯ができて薦められるままにいれたのでしょう。 かような事を考える度に、歯科は医療行為をできない職人の仕事と思ってしまいます。 今検診に来ている方はお会いしたのは平成3年です。あまりたくさん治療したこともないのですが、とにかく簡単でも掃除の仕方を口説く話していた方です。約一時間以上かけてたまに検診でこられます。 10年以上前に来られた時は、前歯がぶらぶらで今にも抜ける寸前でした。そこでお話したのは抜きたくなければ、抜けたくなければ歯ブラシの使い方を学ぶしかないとお話しして本人に指導しました。 本来ならば歯周外科と言いまして、少しばかり歯茎の手術をした方が、早くよくなるのですが、嫌がっていたので掃除の仕方を工夫しては頑張ってもらいました。でもブラシによる擦伽(擦る事)だと治りが遅いのです。 回復して約一年健康になりましたのであとは検診のみ。10年後のいまでは前に傾き出っ張っていた歯は、元の位置にあり極めて健康です。 恐るべし!ブラッシングの効果にです。 矯正治療などは非医療行為で障害行為なので、やる前には徹底したブラシによる清掃法をマスターさせる必要があるのです。そして歯の間の虫歯などを先に治療はしなくてはあぶないのです。 矯正医に虫歯になってるかもしれないと言う患者さんがいましたが、終了してから歯科に行ってくださいということだったようです。 危険です。確かに矯正装置を外すのは面倒ですが、歯の間の虫歯はとても危険なのです。だからこそ事前の歯科治療やプラークコントロールをしっかり行わなければなりません。 矯正治療中も、虫歯になっていないか歯周病になっていないかの方が重要です。 矯正治療などは、昔と比べて実に簡単になっているのですから。