神奈川県川崎市の歯科、イサオ歯科クリニックです。
2016/8.5.(金)
歯科大学の保存科（主に虫歯治療、神経の処置、接着などの研究）の教授の話が横浜の保険医協会でありました。
当たり前のようですが、歯科ではこの治療の失敗が多いように思います。まず虫歯（除去すべき深さや感染して問題を起こす領域がどこまでなのか、そしてそれは人間の目や道具ではっきり識別できているのか？という当たり前のことをよくわからないのか大学でも学生にこうしなさい！と教えられていなかったという経験があります。）
ですが、一流の先生の経験による指導を受けるとその除去しなければならない領域というのは、だいたいはっきりします。
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うまい先生は色と鋭利なエキスカとよばれるスプーン状のもので擦り取れるものが、除去しなければならない感染歯質と判断しています。
ですが、この感覚を指導されていない歯科医師は取り残しが多くてやがて脱落や痛みを生じさせて患者の大事な歯を崩壊させしまいます。
学会でもどこまで取ったらいいのか明確な話をできずに、各々の経験値で判断してくださいというようなかなりいい加減さを感じてしまいました。
第一には虫歯という感染した病原菌の塊は完全に除去しておくことが原則ですが、例外として、歯髄（神経）が近ずいている場合は少し残したままで歯髄を鎮静させるセメントなりを入れて鎮静、或いは第二象牙質の形成を待つようです。
これらは私の見解と一致。神経を取る事は、後の処置での失敗の多さと、治療による歯の壊死はやがて歯の破壊を来すという経験が無数にあるからです。
神経を無くした歯はやがて崩壊するのは誰しも知る事実。
とにかく、痛みが強くて駆け込んできた人でもまず痛みを止める事、鎮静させること。時期を開けて最終的なバイキン除去と充填処置か補綴（詰める、削って被せる）をやること。
以前は、痛くても注射も使わず虫歯を取り神経が露出しても消毒して封鎖し神経をとらないという本を書かれていた先生でしたが、現在では注射もしているとか。
でも注射をせずに綺麗に虫歯を取れる先生は、昔沢山いましたし、著名な歯科病院を開設している先生は一度虫歯の治療後は、二度と再治療をする必要は感じない、再治療を来した患者はいないとお話しされていました。
歯科での詰める、被せる、矯正する、入れ歯を入れる、インプラントを入れるなどは、医療行為ではなく傷害行為ですからとても注意が必要なのです。
反して、虫歯治療や神経の処置などは純粋な医療行為ですから法的には医師の免許を持っていればできることになります。
だから意外と難しいともいえるのではないか？と改めて思った次第です。
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