歯科矯正は傷害行為であり注意しなければなりません。

歯科でやることは医療行為は少なく、どちらかといえば傷害行為が多いのです。ですから慎重にしなければなりません。

傷害行為といえば、医師ではできない歯科矯正という分野があります。歯学部というのは、すべての大学の大学教育を熟知しているわけではありませんから断言できませんが、大学を卒業しても殆ど診療をできない行為の一つに歯科矯正という分野があります。

今と違い、
私が学生の頃は、ミリ単位の金属の屈曲などをやれる能力が必要というほど、手先の器用さと複雑なレントゲン読影や様々なデータを取る能力が必要とされて、大学卒業後数年間を修業して初めて臨床を一人前に出来るという具合で特殊なものとされていたのです。
だから麻酔科とか特殊な分野を専攻してから一般歯科をやるようになった私にとり、毎日の治療の為の勉強に忙しく、矯正など勉強する時間もなかったという状況でした。

ところが、独学でやる人や講習会という10回コースや20回コースなど矯正の講習会を受けて始める方もいて簡単そうではないかという気持ちになっていったのです。

噛みあわせや入れ歯の安定の為の咬合という事を考えるようになると、歯を動かすという事に強い違和感があったのです。

そして咬合という基本的な顎の関係を無視して歯を動かす事への強い疑問をもったものです。

生体の持つ上下の噛みあわせや前歯のこすり合せは、簡単に変えれるものではなく見た目にきれいに並んでいても元々の噛みあわせとの調和がなければ必ず元に戻りやすいし、何本かの歯を抜いている訳ですから隙間ができる事になりやすいのです。

注意しなければならないのですね。

歯科矯正は傷害行為であり、限りなく美容行為なのです。

写真の方は某有名な矯正専門医(高額有料でテクニックを同業者に教えるぐらいの方です。)で成人になってから矯正をする為に健康な歯を4本抜いた方の上下の写真です。後戻りといって昔の歯並びに戻らないために金属の紐のようなもので固定しているものです。

ところが健康であった残存している歯の傷害がひどく驚いた症例でした。これは珍しい事ではなく、歯科矯正に伴うリスクともいえるのです。口腔科と考えるとかような傷害を最小限にする事こそ医師の見識ではないかと思えるのです。

続1)歯科矯正は傷害行為であり注意しなければなりません。
 写真の右下の6才大臼歯は、神経もなく歯周病も重症化し、且つヒビが入っており抜歯しかないと宣告され訪ねてこられました。
自信はありませんがと断りながら治療を始めました。ところが歯の真ん中の根分岐部の歯周病が治らず約1.5年後にやっと大丈夫となりセラミックを被せなおしたところです。
 特に大臼歯の一本の歯の間を歯周病で侵されると予後不良、早期に抜歯や脱落となりやすいのです。
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続2)歯科矯正は傷害行為であり注意しなければなりません。
 数年後の左下6才大臼歯の現在です。
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