神奈川県川崎市の歯科、新丸子西口歯科です。
2013.10.26.
神経が無い歯でもかぶせない方がいいようです。(前歯の話)
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基本的に、神経を取りました歯は無髄歯といいまして歯科医学的には削りかぶせないといけない事になっています。
ただ、私はこの神経の処置そのものの成功率が低いので直ぐに被せる、特にセラミックなどのような高価なかぶせ物を入れる事に躊躇していました。
それは現在でもそうです。完全に病気が治癒していなければ、もし痛みが出たりすれば又はずしてやり直さなければいけない事になります。
これは、患者さんの経済的負担が大変なだけでなく審美的な要求を満たすことは難しく、歯科医師に対する不信感の原因にもなっています。
まず、虫歯にならないように予防を啓蒙すること。すなわちブラシの使い方を指導し続けるしか方法がありません。
そして、万一虫歯ができたら痛くなくても磨きを徹底させて、できるようになり、出血しなくなってから虫歯の治療をやれば完璧になり再発は極めて少なくなります。
不幸にも神経までやられた場合は、慎重にそして二度と再発しないように病気を治すことが必要です。(残念ながら成功率はまだまだ低いようです。)
そして治療が成功しているかどうかははっきりしないのですから無闇に削り被せるのを控えてしばらくは埋めるだけとか歯周病予防のために仮歯で様子をみるとか金属を作成しても,仮付けの方が安全ではないかと感じていました。
又費用の問題があります。
下記は約10年前の方です。当時は学生さんで前歯が黒くなり変なので来院されました。中が腐っていたので腐っている部分と変色している部分を除去してただ埋めてあるだけです。歯の中の治療がうまくできているかわからないので、被せることは怖かったという事情がありました。
約10年前のレントゲンです。
本年のレントゲンの状態です。
前歯の左側の先端が欠けたとか何か変だということで来院されました。変色してますが、問題はないようです。
別の方です。
前歯の左側です。虫歯が酷く欠けてきました。10年前のレントゲンです。
中が腐れています。
左の前歯です。現在の姿です。あまり変色もなくまだ割れていません。